星空と、色えんぴつ

日々の小さな発見や、ちょっと面白いこと、楽しいこと。

演奏に639年かかる音楽の話。

ピアノを習っていたと言いましたが、

現在はめったに鍵盤に触らないため、

昔は好きで弾いていた曲も

ほとんど弾けなくなってしまいました。

 

そんな中でもサティのジムノペティ第1番は

まだ大体弾ける貴重な曲です。

あくまで大体、ぼやっとですけど( ̄∀ ̄)

(それは弾けると言って良いのだろうか)

 

ジムノペティやグノシエンヌの第1番は

時々テレビのBGMでも耳にするので、

聴いたら分かる方も多いのではないでしょうか。

 

グノシエンヌも小節が区切られていないという

一風変わった曲なのですが、

(だから、何分の何拍子という指定もありません)

サティの曲にはよくあることらしいです……

とにかく、型破りな作曲家だったんですね。

 

 

さて、前の記事で

サティのヴェクサシオンの話を書きましたが、

演奏の長さだけで言えば、

もっとずっと、途方もない曲があるようです。

 

 

以前、同じく題名のない音楽会

同じく古坂大魔王さんが紹介されていたのですが、

「オルガン2/ASLSP」という曲で

ドイツで639年かけて演奏されているのだとか。

 

聞いた時は唖然としてしまって

「!??!?」って感じでした(°∀°)

 

一体どういうことかというと、

もともとこの曲は「可能な限り遅く」と

楽譜で指定されているそうで。

 

「可能」の範囲も状況によるものですね。

ドイツで演奏されている曲では、

あまりにも音をゆっくりと長く伸ばすため、

ひとつの音符だけで

数カ月や数年かかってしまうんだとか。

 

………………(°∀°)

 

もちろん実際に人間が弾いているわけではなく、

オルガンに空気を送って

ずっと音が出続ける状態にしているようです。

 

 

プロジェクト自体も壮大ですが、

そのようなアイディアを思いついて

本当に可能としてしまう人類って……スゴい。

 

最後の音を聴くことができるのは

一体、このプロジェクトを実現した方々の

何代後の子孫なのでしょうか。

 

とりあえず、

最後の音が響き渡る未来には、

(できればその未来の後もずっと)

人類が平和な世界を築き上げていて

文化を存続し続けていることを

祈りたいような気持ちになりました。