星空と、色えんぴつ

日々の小さな発見や、ちょっと面白いこと、楽しいこと。

「万引き家族」を、観てきました。

当初、地元の映画館では上映予告が出ていなかったので。

観られないのかなぁと思っていたら、

「緊急上映」してくれて助かりました。

そんなに何度も、市外の映画館まで行けないんだい^^;

 

 

でも、この映画の感想を書くのは

控えようかなとも迷ったのです。

 

「家族とは何か」問う映画だとは、

充分すぎるほど伝わって来たものの、

私などが、どんな感想を書いても、

うすっぺらい言葉にしかならないような気がして……。

 

 

彼らは確かに「犯罪」でつながった家族だったけれど。

前半の、家族の描写が本当に温かくて。

リリー・フランキー演じるお父さんが

「俺たち、普通じゃない」って言ってて、

確かにそうなんだけど。

それでもなお、「良い家族だなぁ」と思わざるを得なくて。

 

いつまでも、いつまでも

この家族の日常を観ていたいと思ってしまいました。

春も夏も秋も冬も、年末年始も

いつまでも、終わることなく。

 

破綻しないで、続いてほしかった。

 

私は涙もろいので、映画を観るとすぐに泣くのですが、

家族が引き裂かれていく後半、涙は出るものの、

それがどうして出てくる涙なのか、

よく分からなかったのです。

 

もちろん、やるせなさとか、理不尽さとか

別れの哀しみとか、そういうこともあったけれど。

もっと身体の奥の方から涙が出てくる感じで、

もっと説明できない感情であるようでした。

 

作中のワイドショーも警察もそうだけど、

社会はつまらないことしか言わないね。

きっと私だって、つまらないことしか言えない。

 

映画を観終わって席を立った時、

胸の内側に、ずっしりと重いものを

受け取ったように感じました。

 

それでも、少年には未来があるべきだし、

それでも、彼らは裁かれなくてはならなかったのだから。

 

 

……子どもたち2人が、将来大人になってから、

かつて引き裂かれた「家族」のことを思い出した時、

一体、どう振り返るのだろう。

最後に、それを気がかりに思いました。