星空と、色えんぴつ

日々の小さな発見や、ちょっと面白いこと、楽しいこと。

「十五少年漂流記」のちょっと不真面目(?)な感想文。

さて、小説書きへの挑戦を

まだ続けたいと思っているわりには

読書量が足りていないことは反省しようと思い、

久しぶりに児童文学を読んでみました。

 

また子ども向けの小説も

応募してみたいですし、

有名な作品もなるべく読んでおきたいところ。

 

 

で、ジュール・ベルヌ

十五少年漂流記」ですが。

 

十五人の少年たちの乗り込んだ船が

ひょんなことから大海原を漂流してしまい、

流れ着いた無人の地で力を合わせて

たくましく成長していくお話です。

まぁ、ここまではタイトルから

なんとなく想像できますね。

 

十五人の少年は、年齢はバラバラで、

そのうち十四人は裕福な家の子どもが通う

同じ学園の生徒たちという設定でした。

(のこりの一人は、船の乗組員だった

黒人の見習い水夫です)

 

……なのですが、

リーダー格の年長の少年たちについては

お話の当初からあまりに落ち着いていて

大人すぎるんじゃないかということが

ちょっと気になってしまいました。

 

いやいや、まぁ、

すごくしっかりした子だって現実にいるし、

学園のしつけも厳しかったようですし。

 

それに、頼れる大人が誰もいない状況で、

年少組の子どもたちの命を

守ってあげなくてはならない立場になれば、

年長の子どもたちが急成長したって

まったく不思議ではありません。

 

……と思い直して読み続けたのですが。

 

島の中に住む場所を見つけて、

生活が落ち着いてきた少年たちが、

規則正しく生活していくためにも

年少の子どもたちに勉強を教えようと

話し合いはじめたところで、

「うわっ真面目」と思ってしまった私は

不真面目なのでしょうか( ̄∀ ̄;)爆

 

このお話の原題は「二年間の休暇」です。

もともと少年たちは、夏休みを

船の旅で楽しもうとしていたので、

こうしたタイトルがつけられたのかもしれません。

 

でも休暇なのに勉強までするんかい!

って一瞬思ってしまったのですが……

いや、夏休みだって宿題はありますしね……( ̄∀ ̄)

 

 

もしも小学生の時にこの本を読んで、

こんな読書感想文を夏休みの宿題として提出したら

先生に怒られてしまいそうです。

このお話の肝はそんなところじゃなくて、

冒険のワクワク感や少年たちの成長でしょうし。

 

……ただ、昔の児童文学は

子どもに教訓を与えるものという

役割が大きかったと思いますが、

最近はそうとも限らないようです。

 

現代社会の子どもたちは

ただでさえストレスを抱えているので、

上から目線の物語なんかより、

読んでいるあいだだけでも

心が解放されるような作品が

求められる傾向があるようです。

 

そういう意味では、

この小説を真面目すぎるって

思ってしまう心理も

必要なものかもしれません(; ̄― ̄A