星空と、色えんぴつ

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戦争の原因は「愛情ホルモン」……?(その1)

なぜ人間は戦争をしてしまうのか?

NHKスペシャル「ヒューマンエイジ 人間の時代 

第2集 戦争」という番組で、

こんな説が紹介されていました。

 

オキシトシンという脳内物質があります。

「愛情ホルモン」や「絆のホルモン」など、

プラスのイメージとして耳にすることが多いものです。

愛情や幸福感を感じられたり、信頼を育んだりなど、

普段は心身に良い働きをしてくれるからです。

 

ところが、このオキシトシン

人間が戦争をしてしまう衝動にも

つながってしまう、という

研究が発表されたのだそうです。

 

「大切な仲間を守りたい」という愛情は、

仲間内での協力関係をつくるためには大切ですが、

一方で、外敵への攻撃性も強めてしまうから!

 

オキシトシンによって、

自分たちの仲間を守りたい気持ちが高まると、

仲間以外の人たちは犠牲になっても仕方がない

……という心理も働きやすくなってしまうようです。

 

 

私は、この説が

ものすごく腑に落ちました。

どんな物事であっても、良い面と悪い面が

表裏一体になっていることが多いですものね。

 

たとえばボランティア活動だって。

長く続けていると、自分たちの活動理念とは

違う考え方を耳にする機会も多いし、

これまで続けて来た活動にも

デメリットの側面があることは見えてきます。

 

つい、自分たちの考え方を理解してくれる仲間を

ほかの人よりも素晴らしいと思ってしまいがちですが、

私たちとは、また違う考え方で

救われている人たちもいるのですから。

違う価値観で活動している人を

否定してしまってはアウトですね。

 

「人と自分、どっちが正しいのか」という

白か黒かの思考になってしまいそうになるけれど、

別々のニーズ、別々の価値観があるのなら、

どちらも認めて良かったのだと思います。

 

しかし多様性、多面性を認めていくには

それなりの努力と経験と時間が必要でした。

 

 

戦争の話からはズレてしまったようですが、

戦争について考えることと、多様性を認めることは

根底でつながる部分がありますよね。

違う価値観を認められないことが

分断を生んでしまうので。

 

ただ、もちろん戦争をしようとする国に向けて

「多様性を理解して、他の価値観を認めてほしい」

とストレートに求めたところで、話は通じないでしょう。

 

それでは、オキシトシンの話をふまえて、

人が戦争をやめるには具体的にどうしたらいいのか……

その番組では、ヒントも明かしてくれていました。

 

(その2)に続きます。